宮之浦岳

宮之浦岳コース

宮之浦岳高低表


宮之浦岳日帰りトレッキングコース コース解説

●淀川登山口
淀川登山口標高1300mにある宮之浦岳ルートの登山口です。
小さな駐車場とお手洗いがあります。
ここで、しっかりと準備体操をして、スタートです!


●淀川
淀川登山口から40~50分程歩くと、淀川小屋(避難小屋)に到着します。その手前には水場があり、お水を汲み足すことが出来ます。そして、そこを通り過ぎていくと、「淀川」が流れています。
屋久島では、「川/河」を「こ」や「ごう」と呼ぶので、淀川は「よどごう」と呼ばれています。
水は、風がなく波紋ができないと、本当にそこに水があるのだろうか?というくらい透明で、澄んでいます。
周りに生えているヒメシャラのオレンジ色や、春にはサクラツツジのピンク色、そして、秋には紅葉の赤色が水面に映ってとても美しい情景となります。


●高盤岳展望台
高盤岳展望台登山道を少し左側に入ったところに、見晴らしの良い展望台があります。
そこへ出てみると、その正面には、まるで豆腐に切れ目を入れたような大きな岩が標高1711mの高盤岳の山頂にあります。
見た目の通り、「トーフ岩」という名前が付いています。
ひとつの切れ目の幅は、人が通れるくらいの広さです。


●小花之江河/花之江河

小花之江河/花之江河しばらく続いた上り坂を登りきると、日本最南端に位置する高層湿原、小花之江河(こはなのえごう)/花之江河(はなのえごう)に到着します。
5月頃には、小さなコケスミレがミズゴケに混じって咲いています。
屋久島の高地湿地に生育する固有変種で、草丈3センチほどの小さなスミレです。じっと、目を凝らして探してみてください。
花之江河まで来ると、正面に黒味岳が見えます。
この黒味岳の麓を大回りして、宮之浦岳へ向かいます。


●投石平
投石平黒味岳の東を巻き、一気に開けた場所に出ると、そこが投石平です。
目の前に大きな石が散らばった投石岳がそびえ、遠くに初めて目指す宮之浦岳が見えてきます。
5月下旬から6月初旬には山肌を飾るヤクシマシャクナゲがとてもきれいです。
このあたりから森林限界を迎える為、風当たりも強くなり気象条件が厳しいときには、要注意です。


一寸金花


一寸金花山頂付近には、屋久島にしかない固有の植物が生えています。
どれも矮小化していて良く目をこらさないと気付かないサイズです。
その中でもイッスンキンカは、キク科の仲間で、和名「一寸金花」の名の通り草丈数センチほどの黄色の花を咲かせ、目立ちます。
8~9月頃このルートを通る時は、足下の小さな花に目を向けるのも楽しみの一つです。


●白骨樹
白骨樹標高1700メートルあたりの森林限界を越えると、樹々が低木化して、台風や強風の影響をもろに受け、白い立ち枯れの樹々が目立つようになってきます。
腐りにくい屋久杉は、白骨樹となっても長い年月立ち続け、強い雨風に少しずつ削られ、自然の彫刻となっていきます。
山頂付近の自然の厳しい一面を白骨樹が教えてくれています。


●翁岳
翁岳翁岳分岐の少し手前で最後の水場になります。
お水をしっかり補給して、宮之浦岳山頂直下の急登をいざラストスパート!
宮之浦岳まであと40分ほどの鞍部にさしかかり、右手を見ると、もこもことふたこぶの大岩が山頂に見えます。標高1860メートルの翁岳です。
海彦山彦伝説に登場する、道案内の翁「塩土の翁」を祀る事からこの名がついたと言われています。


栗生岳
栗生岳宮之浦岳手前の小さなピーク、標高1867メートルの栗生岳です。


島の南西の集落「栗生」の守り神が祀られていて、岩奥には祠もあります。


ここを越えるとあと少しで宮之浦岳。最後の急坂頑張れ!


●山頂
宮之浦岳山頂花崗岩が散らばる山頂。標高1936メートルの九州で1番高い宮之浦岳です。
天気が良い日は、海の向こうに開聞岳や大隅半島が見える事もあります。360度のパノラマが眼下に広がり、達成感、充実感が感じられること間違いなしです。
お昼は天気がよければ山頂で食べます。
ずっと歩いてきた分、山頂で食べるお弁当は格別の味がする事でしょう。
帰りは行きよりも慎重に帰りましょう。