屋久島自然情報_12月

屋久島は、とても自然のバリエーションの豊かなところです。
その自然の表情を折に触れてお伝えいたします。


ここ数年の月別屋久島自然情報がわかります。
屋久島へお越しの方は、来島月をクリックしてご参考になさってください。

shift.jpg shift.jpg shift.jpg shift.jpg


12月の自然情報

センリョウ・マンリョウマンリョウ

センリョウ・マンリョウ

森の中を歩いていると所々足下で赤い実が目に入ってきます。少し前まで緑色だったのが今ではすっかりきれいな赤色に。屋久島では標高の600m辺りまでの森に生えている【センリョウ】です。南関東・東北地方~九州地方、四国地方、沖縄に分布しているので皆さんも見かけたことがあるのではないでしょうか。お正月の門松の飾り物として使われます。


門松に飾る植物にはセンリョウとマンリョウがあり、どちらも赤い実が付きよく似ていますが実の付き方が違います。センリョウは葉の上に付き、マンリョウは葉の下に付きます。名前の由来はいろいろと説があるそうですがそのひとつに実の付き方から付いたものあり「万両は垂れ下がり千両は上向きに付くので万両の方が重い、千両は軽い」とも言われます。


昔から「赤い実」の植物は大金に例えて呼ばれたそうですが、センリョウ(千両)に限らずマンリョウ(万両)やカラタチバナ(百両)、ヤブコウジ(十両)といった赤い実を付ける植物は縁起物として古くからお正月の飾り物として使われてきました。また、アリドオシも赤い実が付くのですが「センリョウ、マンリョウ、アリドオシ」=「千両、万両、あり通し」として縁起物として飾ったところもあったそうです。


もう一月もすれば正月飾りの準備も必要になります。マンリョウ(万両)、センリョウ(千両)、カラタチバナ(百両)、ヤブコウジ(十両)、そしてアリドオシ(あり通し)・・・全て飾って来年の効果を試してみては如何でしょうか?!

'08/12/16update
ページトップへ

リンゴツバキ

リンゴツバキ

今の季節、山ではあまり花を見かけないシーズンなのですが、そんな中、ぱっと目立つ赤色で、目を引く花が咲いています。


「リンゴツバキ」といって、ヤブツバキの一変種で、赤くて大きいりんごのような実を付けるところから、この名前が付いています。昨年付けた大きな実が、所々に転がっているのを見かけます(落ちている実は茶色です)。


赤い花びらの中央部には、雄しべに黄色い花粉がたくさん付いています。その雄しべの奥に甘い蜜が詰まっているのですが、猿がその蜜を好んで食べます。これからの季節、猿を見かけた時は口の周りをチェックすると、花粉で黄色くなっているかもしれません。


猿にとっては「花より団子」。あなたにとっては・・・

'06/12/29update
ページトップへ

ツワブキ1

ツワブキ2

ツワブキ

めっきり花の少ない季節になってきましたが、そんな中ぱっと目に飛び込んでくる黄色い花があります。


名前をツワブキといい、葉っぱに光沢があることから「艶葉蕗(ツヤハブキ)」がなまって「ツワブキ」になったと言われています。


根を刻んで乾燥させたものは漢方薬の原料に、また、葉は抗菌作用があるので火傷などに効くそうです。


1月頃まで花を咲かせた後、たんぽぽのような綿毛を付けます。そして、春先になると待ってましたと言わんばかりに出てくる新芽。
待ってましたと言うのは誰かと言うと・・・それを頂く私たち人間です。里のあちらこちらに生えるので、採って茎の部分を煮物にします。


山菜採りの楽しみはまだこの冬を乗り越えてからですが、その楽しみを胸に、今はきれいに咲くツワブキの花をお楽しみください。

'05/12/27update
ページトップへ

初雪

初雪です!

今年の秋は紅葉するのも遅く、少し例年より暖かかったような気がします。この冬は暖冬かな?と思っていたのですが・・・。
12月4日夜より、山では初雪になりました。次の日の5日も一日中ずっと降っていたようです。


屋久島は、南の島で雪など降らないと思われがちですが、冬場の山岳地では雪が降ります。寒波がくると、だいたい標高600mから上は雪が積もります。


この雪で、縄文杉ルートも雪道となりました。根雪というわけではありませんが、寒波が続くと縄文杉あたりでも数十センチ積もります。


この時期に入山される方は、天候などをしっかりとチェックして、冬山装備で行きましょう。靴用チェーン等は必須アイテムになります。


景色はきれいなのですが、登山道や道路が凍結したりして危険です。決して無理な行動はしないで下さいね。

'05/12/9update
ページトップへ

ポインセチア

ポインセチア

時の経つのは早いもので、もうあと少しで今年も過ぎ去ろうとしています。何かと忙しい年の瀬ですが、屋久島では、あまり関係ないかのようにゆっくりとした時間が流れているような気がします。


そのような中、道路脇に赤い葉を付けたポインセチアが ひときわ目立つようになりました。
メキシコ原産のクリスマスには欠かせない花ですが、屋久島の南では、路地で半野生化して4~5メートルに成長しています。


屋久島には、派手なクリスマスの飾りはありませんが、野生のクリスマス気分も素敵ですよ。

'02/12/18update
ページトップへ