屋久島自然情報_8月
屋久島は、とても自然のバリエーションの豊かなところです。
その自然の表情を折に触れてお伝えいたします。
ここ数年の月別屋久島自然情報がわかります。
屋久島へお越しの方は、来島月をクリックしてご参考になさってください。
8月の自然情報
ヒメウマノアシガタ
ヒメウマノアシガタはキンポウゲ科キンポウゲ属の多年草で、別名ヤクシマキンポウゲとも呼ばれます。
7、8月になると、標高1600~1700mの高地の湿原やミズゴケに混じって咲きます。15cmほど伸びた茎の先端に可愛らしい直径1cmほどの光沢のある黄色の花が付きます。
和名の由来は根生葉を馬の蹄に見立てたものと言われますが、葉の形は実際には似ていません。一説に、「鳥の足形が誤って馬の足形と伝わってしまった」という説がありますが、個人的には「単純に花の形が馬の蹄に似ているからではないか?」と思っています。
'15/8/2update
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サンゴシトウ(珊瑚刺桐)
海岸沿いの道路脇で4月~12月(花期)、普通に見ることができます。真っ赤な筒状の花が南国イメージそのままの植物でサンゴシトウと呼ばれています。
元々はオーストラリアのシドニー植物園で、鹿児島県の県木にもなっているカイコウズ(アメリカデイゴ・南米原産)とエリスリナ ヘルバケア(サンゴ豆・北米原産)を交配して作られました。
花がシシトウに似ている所から、サンゴシシトウと言ってしまいそうになりますが、名前の由来は一説に、赤くいっぱい咲く花→「珊瑚」、枝に少々トゲ→「刺」、葉っぱが桐に似ている→「桐」から珊瑚刺桐(サンゴシトウ)となっています。
満開に真っ赤な花をつけたサンゴシトウは、屋久島の亜熱帯の様相をより一層際だたせています。
'12/8/19update
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注)参考画像です。実際の屋久島のタヌキと関係性はありません。
屋久島にいる野生のほ乳類動物にたぬきが!
屋久島にいる野生のほ乳類動物は、お馴染みのヤクザル、ヤクジカ。それから、コウモリ、イタチ、モグラ、ネズミと、わずか6種類しか生息していません。でも、元来屋久島には生息していないはずのタヌキが、1990年代から目撃されるようになりました。
環境省屋久島自然保護官事務所が行ったアンケート調査によると、1990年代から上屋久町永田地区周辺で目撃され始め、2004年には島内各地で30例以上の目撃報告があったとのことです。昨年の試験捕獲で9頭を捕えて調査したところ、昆虫類を最も多く食べていて、また、永田周辺で捕獲したタヌキからはウミガメのものと思われる卵の殻も見つかりました。そこで、このまま放置しておくと、生態系に大きな影響を与えたり、農業にも被害が出るおそれがあるだろうと、今月21日から捕獲作業を始めました。
捕獲作業には、踏み板式かごわな、餌つり式かごわなをそれぞれ30個と、サル捕獲用のわなが、目撃された場所付近に仕掛けられます。予定では、9月19日までとなっていますが、状況によっては延長もあるとか。
保護官事務所によると、捕獲されたタヌキのDNA分析の結果、島内に持ち込まれた同一家族が繁殖したものと考えられるそうです。誰かの小さな行動が、こうやって大きな問題となってしまうこともあります。しっかりと気を付けていかなければいけませんね。
'05/08/30update
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ヒッチハイクざるにご注意を!!
最近、ヤクスギランド付近で‘ヒッチハイク猿'が出没しています。このサルは、走行中の車に飛び乗りフロントガラスから離れません。始めは、皆さん思わぬ出来事に楽しんでいらっしゃるのですが、なかなか下りてくれないので、困っていらっしゃる方をお見かけします。ヤクスギランドでは、停車しても車から離れようとせず、人が車内から外へ出られないという被害も出ています。
サルは自分のなわばりを持っているため、車の移動に伴ってなわばりから離れれば、自ら飛び降りますので、ご安心を!!。
ヤクザル達は普段、森の中で木の実や葉っぱ、キノコ、昆虫などを食べて暮らしています。親子連れのサルや、このようなヒッチハイク猿に出くわした場合、思わず餌を与えたくなるかと思いますが、‘餌付けは猿害のもと'ですのでご協力お願いします。
'03/8/23update
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ヤマグルマの落ち葉
ヤマグルマの葉
8月の初め白谷雲水峡で写真のようなヤマグルマの葉が所々に落っこちているのを見かけました。
葉はどれも2/3程独特な綺麗なエッジでかじり取られ、葉柄も何者かにかじられて落ちた後 が観察できました。オトシブミの仲間の仕業ではないかと思っているのですが、この葉以外に何も手がかりはありません。
どなたかこのヤマグルマの葉をかじって落とした犯人をご存じの方はご連絡ください。ご一報をよろしくおねがいいたします。
'01/8/10 update
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